「しかし、なぜ人間は自ら経絡により死ぬようになっているのですか。人間には陰の物を食べたり着たりして死ぬのを早めなければならない理由があるのですか」と町会は鋭い質問をして来た。

考えてみれば、「経絡と陰陽で自ら死ぬ」と言われて、最初から納得できる人がいるはずがない。筆者自身でさえ、この結論を出すのに30年近くかかっている。この仮説が間違いないと確信したのは、経絡気功治療により腎臓の機能を大きく上げることができるようになり、「経絡は親子で連動している」という仮説を確認できたときだった。

腎臓の機能を上げると、まず腎経に属する骨や骨化した筋肉が柔らかくなり、骨化した筋肉で圧迫された末梢神経が緩む。次に肝経が緩み肝臓の機能が上がると、全身の筋肉が緩みだす。次に心経が緩み心臓の機能が上がると、血管も緩み、機能が上がった筋肉に必要な栄養を血液が運ぶことができるようになる。

このような若返る方向での経絡の連鎖が起こるようになったとき気がついたのは、世界選手権などの卓球動画を見るとボールが以前より遅く見えることだった。頭蓋骨が緩み、頭の筋肉が緩んで、脳の可動性が上がると、動体視力が上がるようなのだ。息子と卓球をやってみると、サーブも早くなり、フットワークも良くなっている。全く練習しない息子も、動体視力が上がったため、サーブの威力が増し、バックハンドも威力が増している。このとき初めて「経絡は親子で連動している」と言う事実を確認できた。息子も卓球動画を見るとボールが以前より遅く見えると言っていた。

しかし、筆者のような経絡的変化の経験を持たない人に「人間は経絡と陰陽で死ぬ」と言っても信じるはずがない。この記事を読んでいただいている方とは面識がないので、信じろと言う方が無理である。そこで、皆さんに納得していただくために、全日本卓球選手権の一般の部に出場することで、経絡を緩めることにより動体視力が上がることを実証したいと思っている。

卓球をやっている方はご存知のように、張本選手が現れてからは、全日本の予選に出ようとするのは若い人ばかりだ。筆者のような70歳の老人が一般男子シングルスに出たいと言うと「冗談」と言われてしまうのだが、動体視力は上がり続けているので、必ず出ることができると確信している。

しかしながら、筆者はクラブなどで正式に練習したことがなく、全日本卓球選手権のような正規の試合に出場した経験もないため、東京都代表になるための予選に出るのが難しいのが現状だ。

幸いにも、卓球マシーンを購入したのが縁で、丸善スポーツの店員さんと月に1回5セットマッチの試合をやってもらっている。卓球マシーンを購入したときに、社長さんに、「上達度をチェックしたいので、インターハイレベルの人を紹介していただけないでしょうか」と頼んだら、店員の梅澤さんという方と丸善スポーツの卓球場で毎月1回試合ができるように取り計らってくれた。毎回3本取れたので、インターハイレベルの方と思っていたが、実は全日本卓球選手権に出場し続けている方だった。そして毎回取った3本は、お客様サービス用の3本であることが半年後に判明した。筆者より二つ上の社長さんと試合して、毎セット一本しか取れなかったからである。梅澤さんの方がお客様へのサービス精神が旺盛だったのだ。

それから数年が立ったとき、梅澤さんに「勝ったら全日本の予選に出られるようにしてもらえないでしょうか」と言ってみたら、「いいですよ」と返事をもらうことができた。梅澤さんは八王子で一番強いだけでなく、八王子卓球連盟の事務を一手にやっているので何か方法があるのだろうと思った。2、3カ月前に試合に行ったとき、そこで練習していた人達に向かって、「渡辺さんは、僕に勝ったら一般の予選に出してくれって言ってるんだよ」と大声で言っていた。その後僕に、「全日本の一般に出ようとする人は、今では一人しかいないんだ」と残念そうに話した。梅澤さん自身も、現在はサーティースに出ているだけで、一般に出ようとはしていない。

全日本の予選に出たいと言ったら、まず、小学生の東京都代表と試合をさせられ実力を思い知らされた。しばらくして、中学生の東京都代表と試合をさせられた。それから2,3ヶ月したころ、東京都3位と言う高校生と試合をさせられたが、動体視力が上がり続けているので、三球目攻撃でフォアのど真ん中やバックをノータッチで抜くことができた。やっぱり動体視力が上がると卓球は強くなるんだと確信した瞬間だった。翌月の梅澤さんとの試合でも、フォアのど真ん中をノータッチで2回抜くことができた。サービスエースも取ることができた。やっぱり強くなっていると思った。梅澤さんも強くなったと言ってくれた。

ここ半年ほど問題なのは、動体視力が上がるにつれてバックからのサーブが入らなくなっていることだ。特に、ドライブ系は練習でも10本ぐらいしか続かない。この現象は最初から予測していたが、小脳の機能を上げることで対応できると安易に考えていた。しかし、サーブの失敗があまりに多いので、梅澤さんに「来月までに必ずサーブが入るようにしてください、サーブが入らなければ試合はできません」と言われてしまった。1カ月サーブを入れる工夫をしたところ、軽く押すように当てれば、100本連続で入ることが分かった。これを「軟弱サーブ」と名付け試合に使うようになった。不思議なことに、この「軟弱サーブ」を3種類ほど開発して混ぜると、たまにではあるが、梅澤さんからサービスエースを取ることができた。梅澤さんにサービスエースを取られるのはいつものことだが、サービスエースを取ったことはなかった。梅澤さんもボールを見ただけでは、どのくらい切れているか判断することができないのだと確信した瞬間だった。

今年の東京都の予選は10月だが、申し込みの期限は過ぎてしまっていると梅澤さんが言っていたので、今月末の試合に勝っても来年全日本に出るのは難しい。梅澤さんは「渡辺さんには絶対まけませんから!」と言っているが、次の予選には99%出場できると確信している。

卓球で3球目攻撃ができるレベルの方なら動体視力を自力で上げることによって卓球が強くなることを確認する方法はある。毎日5キロ3週間走れば動体視力が上がり、今まで勝てなかった相手に勝つことができる。しかし、この方法は脳が活性化酸素でダメージを受ける危険性がある。5キロまでであれば選手生命にかかわるようなことは起きないと推定している。しかし、10キロを超えると走っただけ動体視力は上がるが、選手生命は短くなる。昔、毎日30キロ走って、世界選手権で優勝した日本人選手がいた。しかし、1回しか優勝できなかった。しかも引退してから大木を切っているときにその木の下敷きになって亡くなっている。走ったときに生じる活性化酸素で脳の機能が大幅に低下していたとしか思えない事故だ。だから、筆者は卓球が強くなるために走ることはない。卓球は脳の機能が上がれば自然に強くなるからだ。

町会長に結果が出ていない卓球の話をしてもを意味がないと思ったので、興味を持っている進化論的な話をすることにした。

※動体視力が上がると、卓球は強くなりますが、ミスが多くなります。昔、梅澤さんが「あいつらはみんなアホだ」と言ったことがありますが、動体視力が上がるにつれて、自分でも信じられないようなミスをするようになります。それぞれの話の最後に日付を書き、メニューに訂正日を表示しているのは、ミスを訂正するのが避けられないためです。梅澤さんは東大を卒業してはいませんが、僕の分析では、スーパー東大系というタイプで、5ケタの足し算が暗算ででき、小中学校では100点しかとったことがない秀才です。そういう梅澤さんからアホと言われる日が間近に迫っているような気がしている今日この頃です。

2019/9/11

※後に、息子の動体視力が上がったために僕の動体視力が上がるという親子の経絡の逆連動性を確認することになるのですが、この場合は大きなミスが起こりません。人間は自分で経絡を緩めて脳の機能を上げようとすると問題が生じるように進化しているのです。
※走って動体視力を上げた場合も、大きな問題は起こりません。走れば、活性化酸素で脳ダメージを受けると同時に腰椎5番の可動性が低下し、経絡的な老化が確実に進むためです。

2022/4/19